天窓から、細い月が見える。太陽の光を反射して輝くという月は白く儚くけれど鋭い。 眠れない夜。旅の空。時間を刻むのは僕の懐中時計ではなく、宿の置き時計。 明朝、僕はこの街を離れる。 駆け出しの歴史学者の僕がこの街に来たのは、史料と史跡の調査が目…
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