作り込まれた世界観と読み応えのある文体でしっかりハマりました。
その、小野不由美作品の
『営繕かるかや怪異譚』
その弐の方に収録されている作品に、なんとこぎん刺しの描写が!
古い家に起こる怪異を解決するという話。
その弐というくらいなので一作目もあります。
ただ、短編読みきりなので弐から読んでも話は理解できます。
おはようございます。
こぎん刺しのテディベア、ベアグッズ製作の、kogin*bear style こひろです。
こぎんが出て来たのは弐の方の
「魂やどりて」。
※以下、少々ネタバレあり
古い長屋をリフォームしながら暮らす若い女性。古道具を買って自分流にアレンジしながら使っている。
あるときから、知らない女の声が聞こえるなど怪異が続く。
鎌のようなもので足を切られる夢を見た後、本当にケガをしていた。
近所に住む人と一緒に何が原因なのかを探し始めるが…
一度刺したものを藍染めにしていたこぎん刺しを切って足拭きやトイレマットに使っていました。
古い布ならそれでもいいのですが、まだそこまで傷んでいない着物で、しかもこぎんが刺してある部分も構わずハサミを入れていた様子。
古い道具には魂が宿ると言われます。
こぎん刺しはかつては布から手織りして作っていました。
そうして丹精こめた着物は簡単に捨てず、古くなったら二重にこぎんを刺したり、糸が汚れてきたら藍染めをして白い糸を黒に変え、ハギレになるまで使っていました。
着物は着る役割を終えても、布として最後まで活かしていたのです。
貴重な農閑期に、自分の嫁入り道具として、あるいは家族の事を思って刺したこぎんが、まだ着られるのに切り刻まれて足拭きにされていると知ったら、刺した人はどんな思いになるでしょうか。
その思いを表したといえる怪異の描写は下記。
「理解できない異国の言葉で、激しい感情をぶつけてきた」あとに、鎌を持った女が見えて、縁側から入ってくる。
そして肩から切り落としたかのように女の片腕が落ちる。さらにもう片方の腕。
続いて足が切り落とされ、倒れた勢いでもう片方の足と頭が転がる。
こぎんが施された着物を切り刻まれた悲しみを表現しているようだと思いました。
そして、聞いたことがない理解できない異国の言葉、東アジアの言葉らしい…は津軽弁。
私は古作リメイクのようなことはしていません。
私が使っているこぎん刺しは自分で刺したもので、それをぬいぐるみに仕立てています。
伝統の模様には著作権はありませんが、過去に誰かが考えた模様を使わせてもらっていると言えます。
そう考えると、考えた人に感謝と敬意をこめて大切に作っていかなくてはいけません。
伝統の一端を担うという事に責任を改めて感じました。
いつも読んでくださりありがとうございます。
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