書店に行くと、レジ前などに置いてあって自由に配布している冊子があるのでたまにもらってくる。
その中の1冊、講談社でだしている『読書人の雑誌 本』という冊子に、
水原紫苑「百人一首うたものがたり」という百人一首についての連載が出ていた。
その中に印象的な歌があった。
蘆垣にひまなくかかる蜘蛛のいの 物むつかしくしげるわが恋
(金葉集 大納言経信)
解釈は「蘆の垣根に隙間もなくかかっている蜘蛛の巣のように、厄介にもつれて絡むわが恋よ」とのこと(『読書人の雑誌 本』講談社 2019年 42ページ)。
この歌で思い出したのがこちら。
くろ髪の千すぢの髪のみだれ髪おもひ乱れかつおもい乱るる
(与謝野晶子『みだれ髪』)
解けて乱れる黒髪と、頭の中でからみあう情念。思いに任せない恋とはどのようなものだろうか。乱れかかる蜘蛛の糸から、いく筋もの黒髪を連想。
こぎんの模様で、感情のもつれや思い悩む恋情を表現するのに合う模様。と言えば
蜘蛛刺しではないかと思う。
上村松園「焔」という日本画は、
『源氏物語』を題材にした謡曲「葵の上」の六条御息所を描いたもの。
この御息所の着物には蜘蛛の巣が描かれ、情念や怨念を表しているとされる。
絵はこちらから見られます。
こぎん模様の蜘蛛刺しは「虫喰いこ」とも呼ばれ、蜘蛛、とは本当に節足動物の蜘蛛なのかは分からない。
ただ、少しずつの隙間を挟んで、びっしりと糸目が並ぶ様子は、総刺しにするとかなりの迫力になる。
古作だとこんな感じに。閉館してしまった浅草のアミューズミュージアムの特別展で撮影しました。
心の中の、乱れる感情は見える形で表せるものではないのかもしれないけど、
いつかこの、蜘蛛刺しを使って形にしたい。
今日も読んでくださり、ありがとうございます。
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