こぎん刺しのテディベア作家 kogin*bear style こひろ

コレクションしたくなる、大人のための心のともだち。青森県津軽地域の こぎん刺しを使ったテディベア作家のブログ。販売先・イベント出展情報・問合せ先は各ブログ記事末尾をご覧ください。

踏み潰されなかった只の蟻(前編)

私は、性同一性障害を“疑似体験”した事がある。

身体の性と心の性は一致していた。でもそれらしく振る舞うことが許されず、逆の性質を求められ続けた。だから“疑似体験”(この時に自分本来の性を否定しているのだから、この段階ではそう言う事になるかもしれない)。

この経験を通じて、今現在、身体と心の性の不一致で苦しんでいる人は長年、日常において感じているのだと想像できるし、その苦しみは私の経験以上だろう。
自分の経験を通じて、思いを寄せていきたい。
具体的に私に出来ることは、クマを作ることなのだけど、それを通じて少しでも、支えになりたいと考えている。

だからまず、私の経験したことを語りたい。

 

私は女性に生まれ、心身の性は一致していた。でも、本当の気持ちを押し殺して、女性らしさを否定し、男性になりきるように生きていた事がある。

 

幼い頃から、分かりやすく女性らしいものが好きだった(男らしさ女らしさって本当は何なのか、外見の問題だけではないし、解釈は色々で広い議論になるように思うけれど)。
レースやフリルのついたブラウス、裾の広がるスカートやワンピースを着られるのが嬉しかったし、長い髪が好きで、リボンやヘアアクセサリーでアレンジするのが好きだった。
(全く上達しないピアノを習い続けていたのは、発表会の時にそう言うお洒落ができたから。中高生の頃は、制服を着る時は普通に女子でいられた気がした)

 

でも、そう言う事を好きと言えない時期があった。
思春期にさしかかる頃になると、そう言う格好をすると「ぶりっこ」とか「ブスのくせに」とか陰口を叩かれそうで、何となく避けるようにはなった。
両親との関係もあった。
母親は私が成長して「女児」から「女性」になるのが嫌な様子で、「色気づいてきて気持ち悪い」というようなことを、暗に言動で示してきた。父親の、私を見る目が気持ち悪かった。子に対する愛情以上の何かを感じてしまっていた。
実際の被害はないから信じてもらえないけど、どうしても無理で今も関わりたくない。
それから、割と男社会にいたから、周りになめられたくなかった。今思えば、そこまで肩肘張らなくても良かった気がするけど。
とにかく嫌われないために、自分を守るために自分を押し殺していた気がする。


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おはようございます。
こぎん刺しのテディベア、ベアグッズ製作の、kogin*bear style こひろです。

ずっと抱えていたことを文章にしました。自分のためでもありますが、同じように感じている人がもしいたら、何かの支えになれば嬉しい。

 

まずはここまで読んでくださりありがとうございます。

後編に続きます。こちら↓からどうぞ。

kurosuke3796.hatenablog.com

 

 


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